皆さん、こんにちは。
高田馬場駅前おだぎ内視鏡・消化器内科 院長の小田木勲です。
いつも当院をご愛顧くださりありがとうございます。
今回は「機能性ディスペプシア」についてお伝えしたいと思います。
機能性ディスペプシア(Functional Dyspepsia、通称「FD」)は、
胃カメラ検査時に特定の器質的な異常が見られないにもかかわらず、上腹部の不快感や痛みを主要な症状とする消化器系の疾患です。
FDは比較的一般的な疾患であり、症状の原因が明確に特定できないため、「機能的」という用語が使用されています。
以下に、機能性ディスペプシアについて医学的な詳細を説明します。
■機能性ディスペプシアの症状
FDの主要な症状は、上腹部の不快感や痛み、膨満感、早飽感、吐き気などです。
これらの症状は食事後または空腹時に現れることがあり、継続的な不快感をもたらします。
症状の強弱には個人差がありますが、締め付けられるような非常に強い痛みを感じる方もいます。
主に食後に症状が現れるのが特徴的です。
■機能性ディスペプシアの分類
FDは、症状の特性に基づいて以下の2つの主要なサブタイプに分類されます。
「運動性FD(Postprandial Distress Syndrome、PDS)」
→ 食後の不快感や膨満感が主要な症状です。
「胃痛型FD(Epigastric Pain Syndrome、EPS)」
→ 上腹部の痛みが主要な症状です。
■機能性ディスペプシアの原因:
FDの正確な原因は不明ですが、複数の要因が関与すると考えられています。これには胃の運動異常、胃酸分泌の変化、感染症、ストレス、食事習慣、遺伝的要因などが含まれます。
上記要因の中でも現在では特に「ストレス」が強く関与していると考えられているため、 ストレスをうまくコントロールしていくことが重要になります。
■機能性ディスペプシアの診断
FDの診断は、他の可能性のある消化器疾患や器質的な異常を排除するために行われます。
一般的な検査には内視鏡検査、血液検査、尿検査、H. pylori感染の検査などが含まれます。
診断には特定の基準があり、症状の持続期間や特性に関する情報が考慮されます。
■機能性ディスペプシアの治療
FDの治療は症状の軽減を目指します。治療法には以下の要素が含まれることがあります。
食事制限: 特定の食品や食事習慣を見直すことが推奨されます。
薬物療法: いくつかの薬物(抗酸薬、抗けいれん薬、抗うつ薬など)が症状の軽減に使用されることがあります。
■予後
FDの予後は一般的に良好であり、多くの患者が症状の軽減を実感します。ただし、症状が長期間続く場合もあります。
機能性ディスペプシアは複雑な疾患であり、個々の患者に異なる症状と治療法が適用されることがあります。
症状が持続する場合や重大な症状がある場合は、医師の指導を受けることが重要です。
以上、「機能性ディスペプシア」ついてお伝えさせていただきました。
当院は消化器診療と内視鏡検査を専門に実施しているクリニックです。
経験豊富な内視鏡専門医が、苦痛を抑えた胃カメラ検査を行います。
女性医師による内視鏡検査にも対応しておりますので、お気軽にご連絡ください。
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