こんにちは。
いつもご愛顧ありがとうございます。
新宿高田馬場駅前おだぎ内視鏡・消化器内科クリニック
院長の小田木です。
今回は、腸内環境を整えるうえで注目を集めている
「酪酸菌」についてご紹介します。
腸活というと、乳酸菌やビフィズス菌を
思い浮かべる方が多いと思いますが、
実は日本人にとっては、“酪酸菌”も
大切な役割を果たしています。
欧米人に比べると日本人は酪酸菌の保有量が
多いことからも、
酪酸菌は日本人の腸に適した善玉菌といえます。
腸の健康をサポートし、さらには免疫力や
病気予防にも関わる酪酸菌について、
具体的な摂り方やその効果をお伝えします。
◎なぜ酪酸菌が腸活に良いのか？
酪酸菌は腸内で「酪酸」という物質を生成します。
この酪酸は、大腸のエネルギー源となり、
腸の粘膜を保護する働きをしてくれる重要な成分です。
これにより、腸の動きが活発になり、
便秘解消や免疫力向上に役立ちます。
◎日本人と酪酸菌の相性
日本人は乳酸菌の吸収が苦手な方が多いですが、
酪酸菌は日本人の腸内で非常に活動しやすい菌種です。
欧米人と比べて日本人は生まれつき
酪酸菌を多く持っていることもわかっています。
また、善玉菌の働きを助けるため、
腸内のバランスを保ちやすく、
腸活において理想的な菌とされています。
◎日常で摂れる酪酸菌食品は？
酪酸菌自体を食品から摂取するのは難しいですが
（糠漬けや臭豆腐からは摂取可能）、
酪酸菌が好む「水溶性食物繊維」を多く含む食材を取ったり、
酪酸菌の餌となるフラクトオリゴ糖を取ることで
腸内の酪酸菌を増やすことができます。
▼具体的なお食事の例▼
麦ごはん：
ご飯の中でも食物繊維が多く、腸に優しい。
ひじき、らっきょう：
これらには豊富な水溶性食物繊維が含まれており、
酪酸菌の活性化をサポートします。
日常の食事に加えることで、
手軽に腸内環境を整えることができます。
ごぼう：
フラクトオリゴ等が豊富に含まれている為
腸内環境を整えるのに役立ちます。
◎研究でわかってきた酪酸菌の効果◎
酪酸菌は腸内環境の改善だけでなく、
さまざまな病気予防にも効果が期待されています。
▼酪酸菌で予防できる病気▼
花粉症や糖尿病の予防
大腸がんリスクの軽減
この他にもメンタル疾患等にも
寄与する可能性が研究で示唆されています。
酪酸菌が「長寿菌」と呼ばれるのも納得です。
例えば、
京丹後市の高齢者を対象にした腸内細菌調査でも、
長生きされている方の腸内には酪酸菌が多いことが
確認されており、
日本人の長寿に貢献している菌であることが分かります。
◎まとめ◎
腸活を成功させるためには、
酪酸菌を意識した食事が効果的です。
酪酸菌は日本人の体質にも適しており、
腸内環境を整え、
健康な生活をサポートするために大切な存在です。
日々の食生活に、
酪酸菌を増やす効果のある食品を取り入れて、
腸から健康を目指しましょう。
特に免疫力の向上や病気予防の観点からも、
酪酸菌のパワーを活用していきたいものですね。
ご興味のある方は、腸活を始める第一歩として、
ぜひお気軽にご相談ください。
この記事が皆様のお役に立てば幸いです。
健康に関するご不安があれば、
いつでもお気軽にご受診ください。
今後も皆様の健康を守るために
役立つ情報をお届けしていきますので、
どうぞよろしくお願いいたします。
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