こんにちは。
高田馬場駅前おだぎ内視鏡・消化器内科
院長の小田木勲です。
いつも当院をご愛顧くださりありがとうございます。
「大腸がんの検査方法が知りたい」
「検査の種類が多すぎてどれを受ければいいか分からない」
上記のようなお考えをお持ちの方はいらっしゃいませんか?
結論として、当院では大腸カメラ検査を推奨しています。
比較要素として本記事では、
大腸がんを発見するための様々な検査方法を紹介いたします。
今後、皆様が大腸がん検査を受ける際の参考になりましたら幸いです。
◼︎がんの中で大腸がんを患う方は多い◼︎
大腸がんを患っている方がどれだけ多いかご存じですか?
毎年多くの方が患っているがんですが、
その中でも大腸がんを患っている方は
多くの割合を占めています。
国立がん研究センターから発表されたデータによると、
2019年の全がん患者のうち、
男性は15.5%(2位)、女性は15.7%(2位)が
大腸がん患者であったとされています。
また、今後さらに大腸がん患者は増加すると考えられています。
その為、大腸がんの早期発見・治療がより大切になってきています。
◼︎大腸がんが増える要因◼︎
では、なぜ大腸がん患者は増えているのでしょうか?
大腸がんは避けたいが、
大腸がんになる要因を理解していないので
予防ができないという方もいらっしゃるかと思います。
そこで問題視されている要因をいくつかご紹介いたします。
是非日々の大腸がん予防の参考にしてください。
要因①食生活の欧米化
食生活の欧米化によって、
脂質や動物性たんぱく質の摂取量が増えています。
それと同時に炭水化物・食物繊維の摂取量が減少しています。
それにより腸内環境が悪くなり、
大腸がんの原因となるポリープができることで
発がん率が上昇しています。
要因②運動不足
自動車や電車の普及により、
日々の歩数が確実に減っています。
そのため、発がん物質が腸内に長く滞在し、
影響を受けることで、がんを発症する方が増えています。
要因③高齢化
大腸がんは、4、50代から急激に増加し始め、
高齢になるほど発症率が高くなる傾向にあります。
そのため、日本の高齢化が進むにつれて
大腸がん患者も増加しています。
要因④遺伝的要因
大腸がんは、遺伝的要因でも発症することが
明らかになっています。
家族に大腸がん経験者がいる場合、
若い年代でもポリープができ、がん化することがあります。
また、ポリープを伴わず大腸がんを発症するケースもあるので
注意が必要です。
◼︎大腸がんの主な検査方法◼︎
次に、大腸検査の方法と種類を紹介いたします。
現在、大腸がんの検査には多くの種類が存在します。
しかし、種類が多すぎて
どの検査を選択すればいいのか分からない方も
多くいらっしゃるのではないでしょうか?
是非▼下記の情報▼を参考にしてください。
1)便潜血検査
便潜血検査は大腸がん検診などで広く行われている検査です。
方法としては、便の表面を採便棒でこすり取るというものです。
大腸がん患者は、排便時に大腸粘膜にできたがんに便が接触し、
出血することで、便に血液が付着することがあります。
その症状を確かめるために行われます。
しかし、陽性反応が出てもがんが原因ではないケースが多いことや
早期のがんは反応しないといった欠点があります。
2)腫瘍マーカー検査
腫瘍マーカー検査は、
マーカー(CEA・CA19-9)を使用し測定する検査です。
採血や採尿をするだけで行える、
身体への負担がほとんどない検査です。
しかし、早期がんや進行がんがある場合でも
マーカーが反応しない場合があります。
精度が高くないことを念頭に置いた上で、
他の検査と合わせて受けることをお勧めします。
3)大腸カメラ検査
大腸カメラ検査は、肛門からカメラを挿入し、
直腸から終末回腸という小腸の一部までを観察する検査です。
大腸カメラ検査は病変を直接観察することができ、
必要に応じて拡大や画像強調などの精査が可能です。
ポリープ採取や組織採取も可能なので、
がんの早期発見から予防まですることができます。
以前は下剤服用やスコープ挿入時の痛みが
患者様のネックになっていましたが、
現在は下剤の種類の増加や鎮静剤の使用などで
苦痛が少ない検査になってきています。
あまり専門性が高くないクリニックで実施する場合、
痛みを伴うケースがあるので、
医療機関を選ぶ際にホームページなどで
担当医師について確認することをお勧めします。
4)CT検査・MRI検査・超音波検査(エコー検査)
CT検査は身体にX線を照射することで得た情報を、
コンピューターで解析する検査です。
検査したい臓器の周辺を
ミリ単位の断層写真で観察することができます。
MRI検査は、磁気による核磁気共鳴現象を利用して
断面図を画像に描き出す検査です。
血液の流れや消化器官の動きがノイズとなり
画質が劣化することが欠点として挙げられます。
超音波検査は、身体の表面に
超音波プローブ(超音波の出る機械)をあて、
臓器から跳ね返ってくる情報を
画像として映し出す検査です。
がんの進行や転移などの判定に利用されます。
この3つの検査は、
内視鏡検査の結果と複合することで、
総合的な診断が可能になります。
5)PET検査
PET検査は、がん細胞が正常細胞よりも
糖分を多く必要とする性質を活かし、
陽電子を放出するブドウ糖に似た薬剤を使用します。
そして、その薬剤の
体内での分布画像を見ることで診断する検査です。
一回の検査で全身のがん検査を行えることが
大きな特徴です。
しかし、炎症もがんと同じく
薬剤が集まる性質があるため、
炎症とがんの区別が難しいことが
問題点として挙げられます。
6)直腸指診・肛門直腸鏡検査
直腸指診は、ゴム手袋をして、
肛門から10センチ辺りまでの直腸内を
触診する検査です。
便潜血検査の2次検査として
行われることもあります。
直腸がんだけではなく、
膀胱や子宮、卵巣、前立腺などの異常も
調べることができます。
肛門直腸鏡検査は、
長さ10センチ程の金属筒状の肛門鏡を
挿入して観察する検査です。
上記の2つの検査は下剤服用が不要なので、
比較的簡単に行うことができます。
しかしながら、観察できる範囲が狭いため
精密検査を行うためには大腸カメラ検査が必要です。
7)注腸X線検査
注腸X線検査は、
肛門からバリウム溶液と空気を入れて、
大腸にバリウムを付着させ、X線写真を撮る検査です。
大腸の形や大きさ、内径、位置、粘膜の様子など
大腸の全体像を診断することができるため、
様々な大腸疾患の診断に役立っています。
デメリットとして、腸の重なりがある場合や、
バリウムが溜まった状態になっていると
病変を見逃してしまう可能性があります。
◼︎大腸カメラ検査が最も有効な理由◼︎
上記で紹介したように、
大腸がんの検査方法には多くの種類があります。
それぞれの利点・欠点を踏まえて判断した結果、
当院では大腸カメラ検査が最も有効であると考えています。
その理由を解説していきます。
理由① 病変を直接観察できる
大腸の病気は、
大きく腫瘍性と炎症性の2つに分けられます。
大腸カメラ検査ではスコープを挿入し、
観察をすることができるため、
腫瘍性の病気と炎症性の病気のどちらも発見することができます。
そのため、大腸がんをはじめとした多くの疾患を
早期発見するために有効な検査であると言えます。
理由② ポリープを切除することができる
大腸がんの80%は、
ポリープが大きくなることによって発症します。
従って、ポリープを切除することで
大腸がんの発症率を下げることができるのです。
大腸カメラ検査を行うことで、炎症の確認だけでなく、
ポリープの切除まで行うことが可能です。
加えて、
ポリープ切除術は日帰りで行うことができるので、
時間的制約を受けることもありません。
理由③細胞を採取することができる(病理組織検査)
上記の2つに加え、大腸カメラ検査では、
病変の疑いがある大腸粘膜などの組織を採取し、
顕微鏡で精査する病理組織検査を行うこともできます。
組織の詳細を調べた結果、
がんが検出されるケースも多くあるため、
大腸がんの早期発見に有効な工程となっています。
◼︎終わりに◼︎
今回の記事では、大腸がんの検査の種類と
大腸カメラ検査の有効性について解説いたしました。
本記事の情報が、大腸がん検査を受ける際の
お役に立ちましたら幸いです。
また当院では、大腸カメラ検査を
快適に受けていただけるように様々な工夫を行っております。
詳しくは下記URLを参考にしていただけますと幸いです。
大腸カメラ検査を検討されている方は、
是非お気軽にご相談ください。
▼ご予約はこちら▼
https://odagi-clinic.reserve.ne.jp/sp/index.php?
▼当院の大腸カメラの特徴▼