こんにちは。
高田馬場駅前おだぎ内視鏡・消化器内科
院長の小田木 勲です。
日本国内において死亡者数の多い疾患の一つである大腸がん。
当院では内視鏡専門のクリニックとして、
日々検査に取り組み、大腸がんの発見に勤めています。
今回は患者様から質問を受けることも多い
「便潜血検査」をテーマにお話いたします。
■便潜血検査
便潜血検査とは、何らかの原因で腸内から出血が引き起こされ、
便に血が混ざっていないかを調べる検査です。
大腸がんのリスク診断の際に用いられます。
人間ドックの大腸がん検診の項目にも含まれているため、
実際に受けたことのある方も多いかと思います。
検査は「2日法」という方法で2回の検便で行います。
便の中に微量の血液が混じっていると
「陽性」と診断されます。
排便時に採取する手軽な検査のため、
初めて大腸がん検査を受ける方にはお勧めの検査です。
■便潜血検査のメリット・デメリット
上述のように便潜血検査は自宅で手軽に実施できるため、
初めて検査を受ける方やお仕事や育児等で日頃忙しい方にとって、
時間的な制約を受けずに実施できる点が
最大の特徴かつメリットです。
しかしながら便に血が混じっているかどうかを調べる検査であり、
「精度」はそれほど高くありません。
あくまでも「スクリーニング検査」に過ぎない点はご注意ください。
〈メリット〉
・医療機関にかからず自宅で実施できる
・排便時に採取するだけなので身体的な負担がない
・比較的検査費用が安い
〈デメリット〉
・便潜血「陽性」であったとしても、
がんかどうかの診断はできない(偽陽性)
・便潜血「陰性」であったとしても、
がんではないとは言い切れない(偽陰性)
・検査を化学法で行う場合は食事制限・薬剤制限がある
■便潜血検査の「精度」は?
便潜血検査はあくまでも「スクリーニング検査」である点を
お伝えさせていただきました。
便潜血検査陽性の方のうち大腸ポリープを発見する確率は
50%前後で、そのうち実際に大腸がんが見つかる確率が
3%程度であると言われております。
また陰性であったからといって、
「がんではない」という判定はできません。
便を採取したタイミングで一時的に出血していなかっただけで、
体内にはがんが潜んでいるというケースも少なくありません。
便潜血検査は手軽な検査ではありますが、
スクリーニングを行うための
暫定的な検査であることは知っておきましょう。
■精密検査なら大腸カメラ
便潜血検査について説明をしてきましたが、
大腸がんの有無を正確に検査できる唯一の検査は
「大腸カメラ検査」になります。
便潜血検査で陽性だった方は
必ず大腸カメラ検査を受けるようにしてください。
便潜血の結果だけでは、
具体的にどこから出血しているのかや、
出血原因を把握することはできません。
腸内を直接観察できる大腸カメラで、
原因や状態をみることができます。
一番やってはいけないことは、
便潜血検査で陽性が出ているにも関わらず、
大腸カメラによる精密検査を受けないことです。
大腸カメラ検査に対する
ネガティブなイメージを持たれている方も
多いと思いますが、ご安心ください。
当院では患者様に快適に受けていただけるような
様々な工夫をしています。
まだ検査を受けたことのない方も、お気軽にお問い合わせください。
■終わりに
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
当ブログが皆様にとって、有益な情報となれば幸いです。
当院は内視鏡検査専門のクリニックとして、
多くの方々に大腸カメラ検査を快適に受けていただくための
様々な工夫を行っております。
是非お気軽にご相談ください。
▼大腸カメラ検査の特徴▼
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